物が腐る

日記

 2019年4月18日 木曜日 晴れ。おそろしく天気がいい。今は午前中だけど、午後になれば25℃まで室温が上がることだろう。この気温というのは僕の生活に及ぼす影響が大きい。前回の日記にはゴキブリの活動が活発になるという問題を書いた。今回は別の問題について語ろうと思う。

 別の問題、それは菌の繁殖だ。部屋の主である僕は天気が良いと無気力になり、天気が悪いと逆に気分が良くなる。台風がやってくるとテンションが上がるのと同じ原理だ。そんなものだから、こうも今日のように天気の良い日々が続くと無気力な状態が続き、部屋はゴミで溢れかえる。そのゴミにカビがわんさか生える。

 冬の間は週に1回、掃除していたものだけど、今月はまだ一度もしていない。季節の残り物のみかんには青カビが生え、飲みかけのコップの液面は白い綿で覆われている。なんとも汚い話だけど、これはいわゆる慣れの問題であり、感覚がマヒしているのか、衛生に限らず、昔気になったいたものを気にしなくなった。ゆえにカビが生え放題で、ナウシカの地下室みたいになっている。

© 1984 Studio Ghibli・H

 経験からいって冬の間は気温も湿度も低いから、よっぽど栄養の高いゴミでない限り、あまりカビは繁殖しなかった。ただ、一度、食べかけの桃を放置していたことがあって、それはすぐに腐ってエイリアンの心臓みたいになってすごく気持ち悪かった。その時のこれからめちゃくちゃきれい好きになろうという決意は直ぐになくなったのが自分でも残念だ。

 しかし、僕にとって物が腐るというのはそこまで悪いことじゃない。一般人はたしかに家に人を呼ぶし、カビはその人たちに悪い印象を与えてしまうけども、僕の部屋には誰もやってこないので、見栄を気にする必要はない。そして、よく考えてみれば、カビは単にそこに栄養があったから生えただけであり、べつに僕に悪気があるわけじゃない。悪気のある人間が多いこの世の中でこの悪気のない存在は貴重だ。ナウシカにおける腐海の植物が実は大地の有毒成分を無毒化しているだけで、きれいな水と空気での栽培においては無害の植物であるように、僕の部屋に生えたカビは、単に僕が片付けないゴミを代わりに分解しようとしているだけなのである。

 誰に向けてこんな言い訳をしているのか謎だけど、なんとなくこんなことを思った。人間が物を腐らせてしまうのは、こういう自然の摂理を感じたいという心理があるからなのかもしれない。でも、流石のナウシカもこの部屋にやってきたとしたら、心底ドン引きするだろう。

前回の日記  2019年4月12日 「ゲーム漬けの日々

次回の日記  2019年4月24日 「物を借りパクしてた友達が夢に出た話

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