10年ニートをするごとに就職の難易度が2倍になる

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初職から考えるニートの進路  

  ニートにとって就職という問題を考える上で欠かせないのは、”初職”である。

初職とは、“学校等を卒業または中途退学した直後の、就業の雇用形態”のことである。つまり、教育を受け終えた後、何してる?ということである。

 初職という視点から考えると、同一の存在のように思えるニートも、多様性に富んでいることがわかる。

 僕のように一度も働いたことのないニートや、会社などを辞めてニートになった人もいる。その会社を辞めた人も、一時的にニートなのか、それとも予定はないのかで分かれる。また、大学に通っているフリをしてる実質ニートもいる。

 ニートとはこの世で最も統計の取りにくい存在である。一応同年齢人口の2%の割合を占めると言われているけど真偽は定かではない。そう簡単にはひとまとめにはできないのかもしれない。
(ニート一派も一枚岩ではないからな)

就労等に関する若者の意識調査

 内閣府は平成29年に10000人を対象に調査を行った。

 平成29年度調査は、インターネット調査会社に登録してあるリサーチモニターである全国の16歳から29歳までの男女(有効回答数10,000)を対象に、平成29(2017)年10月27日から同年11月13日までの間に実施したインターネット調査である。

平成30年版 子供・若者白書

 その趣旨を要約すると、

 少子高齢化ヤバイ。めっちゃ東京に人来る。近未来に備えて働き方を増やしたい。そのために若者の考え方を知りたい。

 という危機感が感じられる内容だった。

 まずどんなやつがどんなことをしたいかというグラフ。

出典 平成30年版 子供・若者白書

 まず目がいったこと…

 働いていない人が10%もいる。

 別の項目の若年無業者数の統計では「15~39歳の若年無業者数は、平成29年で71万人であり、15~39歳人口に占める割合は2.1%であった。」と発表している。

 たしかに、今回の意識調査は、16歳から29歳までの男女と年齢の幅が狭いけど、それでも2%と10%では大きな違いである。

 どちらの精度が高いかはわからない。

 若年無業者数の統計は総務省が行っている。独自の調査区内から選定された約4万世帯を調査対象としている分、母数は多いけど、住戸まで歩いて行って調査票に手書きしてもらう、というアナログな方法である。
 
 意識調査は民間の会社のインターネット調査で行われ、匿名のデジタル方式である。嘘も混じる可能性があるけど、気楽に具体性の高い調査ができる。僕個人、あなたはニートですか?という質問に対して答えやすいのは、圧倒的後者である。


 ニートの人口という永遠の謎は別の機会にするとして、今回の目的である初職について改めて見てみる。

出典 平成30年版 子供・若者白書

働いていない人の希望形態は、わりと平均に近い。しいていえば、全体より正規雇用の希望者が少なく、自営業、自由業の希望者が多い。

 これはニート特有の一発逆転思考や、自営業は人間関係に困らないという考えが関係しているだろう。

出典 平成30年版 子供・若者白書

これは年齢別の初職は何だったのかというグラフ。

 まず全体が就業経験のある者のみを母数としている。つまり、10000人中、3043人は人生で就業経験がない、ということになる。ただ、これには学生も含まれるため、単純にニートの数ではない。

 中学高校を卒業退学した人の10%はニートになる。といっても、その他が2%もあるように、若くあやふやな時期であるために、単純にニートとは言えない。

 また、年齢があがるほど、初職に非正規雇用やニートを選んだ就業経験者が減っているのが分かる。

 ポイントは就業経験者のみの調査であるという点である。初職が無業だけど、結局働いた人の割合が年齢とともに減っているということは、年を取るごとに社会復帰が難しくなっているということである。

 しかも10.8%、 5.2% 、2.6%となぜか10歳年を取るごとに初職無業者の就業経験者の割合がキレイに半分になっている。

 つまり、10年ニートをするごとに就職の難易度が2倍になるということである。

 単純にアルバイトなどの面接に落ちる確率が2倍になるということだろう。

 これは一枚岩ではないとはいえ、考えさせられるものがある。

最後に

 僕は個人的に、ネット界隈にあふれる、「ニートの就職は何歳まで!」とか「早ければ早いほどいい」という煽り文句が好きじゃない。どう考えても、煽るだけ煽って、悪質な就活サイトに誘導して儲けようという算段だからだ。
 しかし、今回、数字として出てしまったので、その年齢によって難しくなる事実だけは認めざるを得ない。だから、何も考えないでのんびりすればいいというのは、無責任な発言なのかもしれないと思い直した。
 だからといってどうすればいいのか分からないけど、それでも、焦ってはだめだ、ということは本当に大事だと思う。

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