ドキュメンタル シーズン7を観た感想

生活

 amazon prime video で配信されているドキュメンタルシリーズ。松本人志プレゼンツのテレビではできない究極の笑いがモットーの密室笑わせ合いサバイバルだ。今回は2019年4月の時点で最新作であるシーズン7についての感想を書いていこうと思う。

 まず、僕はお笑いマニアではない。ニートなので、そこそこテレビは観るけれども、劇場やライブを観に行ったり、dvdを買ったりしたことはない。分かっていない人の感想として読んでほしい。
(ちなみに好きな芸人top3は今田耕司、さまぁ~ず、よゐこ)

S7の出演者

宮迫博之(雨上がり決死隊)
たむらけんじ
ハリウッドザコシショウ
小籔千豊
後藤輝基(フットボールアワー)
ハチミツ二郎(東京ダイナマイト)
加藤歩(ザブングル)
ノブ(千鳥)
みちお(トム・ブラウン)
せいや(霜降り明星)

 今までのシーズンを観てきて、毎回嫌いな人や知らない人が1人はいたけれど、今回はいない。

 しいて言えば、雨上がり決死隊の宮迫は「かっこつけすぎてダサい」、たむらけんじは「面白くないのに偉そう」、霜降り明星のせいやは「心の闇を隠しきれていない」というイメージがある。

 前回の女芸人4人から一転して今回は全員男芸人になった。僕はレビューを観ていなかったけど、冒頭で松本人志が「流れを変えて~」と言葉を濁していたので、「あんまり評判良くなかったんだな」と思った。

 男芸人と比べて、女芸人は同性の芸を笑わない傾向にあると思う。普段の日常の慣れ合いで、男同士は心の中で「こいつおもろいなあ」と思っていても妙にすかした顔して見せる。女同士は「この子つまらない」と思っていてもニコニコした顔を見せる。

 ドキュメンタルでは、男はいつも通りすかしていればいいけど、女はいつものようにニコニコすることができないので、まずスタート地点が違う。だから前回の女芸人四人はそれはそれで面白かった思う。

感想(ネタバレ注意)

(C)2019 YD Creation

 まずタイトルがかっこよすぎる。毎回このタイトルの集合写真で笑う。毎回のこの構図を考えている人はすごいセンスあると思う。このまま、硬派な刑事ドラマが始まってもおかしくない。

 また予告動画だけど、なぜか今回は大衆的なくだけた編集、全然中身のテイストと違うぞこれ。間違っても家族と一緒に観ないようにしよう。

ノブ(千鳥)

(C)2019 YD Creation

負けたやつの顔なんよ。ネタバレすな。

シーズン4 ずっとほぼ笑っていた男、千鳥ノブ。視聴者は誰も彼が優勝しないと分かっているので、こういう編集になったのだろう。

 今回は編み出してきたという渋い顔でずっとほぼ笑っているのを誤魔化していたけど、結局、ザコシショウに「チンボウ(ガムテープでできた玉袋付きち〇こ)」を突き出されたことにより、早々に退場した。

こんな感じのやつ

 早々に退場した千鳥ノブだけど、その的確かつ方言が癖になるツッコミ、このシリーズにおいて一番大切な”耐え顔”が多彩、この環境で普段の芸風を維持している、などこの企画にすごくハマっているし、視聴者にもハマっていると思う。また出てほしい。

 
 このシリーズはおそらく台本なしでやっていると思うのだけど、どこでどう笑うかを芸人たちが個々に考えている節があると思う。

 たしかに、賞金も欲しいだろうし、視聴者もガチの戦いを望んでいる。しかし、芸人たちがあまりに勝ちにこだわり過ぎると、シーズン3の極楽とんぼ山本優勝、シーズン6の女芸人総残りというようなあまりすっきりしない結末を迎えてしまう。

 そういう点では、今回、全員そのことが分かっていたように思う。

せいや(霜降り明星)

(C)2019 YD Creation

 霜降り明星せいやは、若手かつ、M1優勝している点から、先輩に委縮してしまったり、やる気が空回りして本人が笑えなくなったりするのではないかと思われたけどそんなことはなくて凄かった。

 所々、自意識過剰な面もあったけど、しっかり空気を読み、”耐え顔”をしていたし、モノマネなどで果敢に先輩を攻めていた。エピソード2では自分とは関係のないくだりのゼリーが目に入ったり、出前が近くにいなくて注文できないというハプニングに見舞われた。

 そして、ギター侍が出版したネタ本や、ザコシショウの不思議な顔がサブリミナル効果として施された狂気の映像によって退場する。

(C)2019 YD Creation

 坂田師匠モノマネでは、先輩を「つまらない」「吉本オマエ潰す気か」「吉本辞めえ」とこきおろした。正直、坂田師匠は顔と名前しか知らないので、似てるかわからなかったけども面白かった。そこまで言って大丈夫かこれ、というほどぎりぎりのこと言ってた。

加藤歩(ザブングル)

 ザブングル加藤歩は、さんまのお笑い向上委員会をみているので、出てきてどうなるんだろうなあと思っていた。

 本人も周りの人も言っていたけど、「最初からゴールが定まっていない」ために、見ている側もどうなるんだこれ、とひやひやする。

 そしてどうにもならないときは、風船で作った自作のおっぱいを揉ませようとする(揉んだ後のことも考えていない)。

 時折、「北村さん」という謎の人物から電話がかかってくることをおそれるフリを何度もしたけど、最後までかかってくることはなかった(本人曰くアクシデント)。また、ピザの出前を届けに来たピザーラの店員の名前が北原という奇跡的なニアミスが起きるも、あまりにも偶然過ぎて何も言葉が出なかった(ちょっと面白い)。

 また助っ人として美人の一般占い師を呼び、自分で呼んだくせに徹底的に疑うという芸を披露したものの誰も笑わず泣き芸に移行した(泣き芸の1つの息子の漢字ドリルを見て泣くというものもやったがこれも不発だった)。

 このようなことから、ネットでは「無駄に時間をくった」「つまらない」「楽しみをつぶされた」「全カット」「出禁にしろ」という声が挙がったけど、僕は面白かったと思う。

 たしかに、泣くかキレるかおっぱいを揉ませるかの3パターンだったけど、キャラクターは豊富(どのキャラクターも結局おっぱいを揉ませようとするが)、座っている人よりも気合があって頼もしいし、行き当たりばったりな筋書きに「それ(おっぱいのこと)、好きやなあ(後藤)」「え?俺らのターン?(小藪)」というコメントがぽつりと出るのが好きだった。

たむらけんじ

 僕としてはたむらけんじのほうが「つまらない」「出禁にしろ」と思う。小さすぎる時事ネタのラーメンネタ(2月にラーメン屋の店員に「マイク、カメラなかったらおもろ無いヤツでした」といわれた出来事)を持ち出したり、酢そーめんという使い古されたネタをそのまんまやったり、やることなすこと安易すぎる。せめて店員を出前に扮して助っ人で呼んだり、そーめんもラーメンにすればよかったと思う。

 ツッコミもするけど、どこか外れている。すぐ奇跡とか言うし、微妙に面白くない。そして微妙な先輩風を吹かし偉そうなので、微妙に面白くないことをいじらせない。芸人でいる上での心の安定を面白さではなく、資産運用や飲食店ビジネスで得ている。
 
 でも僕は全然たむけん好きだ。

ハリウッドザコシショウ

 そしてハリウッドザコシショウが優勝し、v2になったわけだけど、これは納得の結果だ。圧巻だった。

 どうしてあの大げさにする、騒ぐという芸風で面白いのかがとても謎。普通だったら、すべる。しかも自信満々な態度でやるのに、面白い。もしかしたらあの大雑把なように見える芸は実はものすごく緻密でハイセンスなのかもしれない。

 つまり、何もかも計算しているのではないかということだけど、例えば、時間制限の最後。ザブングル加藤との一騎打ち。ザブングル加藤は中盤で見せたザコシショウの半沢直樹のモノマネを少し変えて披露した。そしてザコシショウは本家のモノマネを披露するかと思ったら、何の脈絡もなく、なぜか、誇張し過ぎた千鳥ノブのモノマネ「イカ2貫!?」で返す。それも時間終了と同時に。これは最後の1秒まで使い切ろうというプロフェッショナルを感じた。

 中堅芸人たちが、途中まで残ってそこそこの結果を残してから退場してもいいなと考えている中で、この絶対に優勝しようという意思はすごく感心した。これこそシーズン2でバイキング小峠が優勝した時のように、ドキュメンタルの本来の目的である究極の笑いに近づく方法だと思う。

最後に

 この番組を観ると、最初は、テレビじゃできないことって結局ち〇こ出すことなんかよ、という風に思うけど、段々台本がない状態のしがらみのない芸人に真の面白さを見出すというコンセプトが見えてくる。僕は来シーズンもすごい楽しみだ。

(C)2019 YD Creation
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